加賀友禅・牛首紬・印傳
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上布・絹紅梅・綿麻

カジュアルな夏着物・高級ゆかた


絹紅梅、小千谷ちぢみなどを、カジュアルな夏着物、高級なゆかたとしてお召しになる
大人の女性が増えています。
夏はどうしても、汗をかきます。下着、半衿、足袋の洗濯は欠かさず、
シーズン終わりには、必ず襦袢・着物の汗抜きもしておきましょう。

麻織物


麻は肌触りがよく、お手入れも比較的楽です。
越後上布・小千谷縮、近江上布、能登上布、宮古上布、八重山上布などが有名ですが、
現在では国指定伝統的工芸品などの製品は高価で誂えにくくなっています。
✽麻織物として代表的な越後上布・小千谷縮なども、重要無形文化財に指定されるものなら百万、経糸に機械紡績の麻糸を使用し、緯糸の全部または一部を手績みの麻糸を使用したものでも数十万、経糸と緯糸の全てに機械紡績糸を使用した機械織りでは数万円からという価格です。

✽麻の着物と長襦袢は水での洗濯OKですが、ドライクリーニングでは汗は落ちません。水洗いが必要です。
麻は熱で大きく縮んでしまうので、洗濯にはお湯やぬるま湯を使わず必ず水を使用します。
麻生地の着物や襦袢にアイロンをかけるとほんとうに縮みます。

上布


上布(じょうふ)は、苧麻の上質の細い糸で織った薄手で軽い張りのある平織りの高級な麻織物です。


越後上布
越後上布は、新潟県南魚沼市、小千谷市を中心に生産される、平織の麻織物です。
江戸時代中頃に撚り糸を使って布に「しぼ(ちぢみ)」という小さなしわを作る方法が考え出され、越後上布にちぢみを付けた「小千谷縮」が誕生しました。


小千谷縮
麻の紡績糸を機械織りした重要無形文化財の小千谷縮の普及版ともいえる夏の普段着もあります。

絹紅梅


絹紅梅はカジュアルな着物感覚でお楽しみいただける高級ゆかたの一種です。
透ける薄手の絹地に格子状に太い綿糸を織り込んだ生地で、本来は江戸小紋と同じ工程で型染めした染物です。
太い綿糸が、生地が肌に密着するのを妨ぎ肌に張り付かせないので風通しのよい、とても軽く、サラッとした着心地です。
朝茶などにもよく着られます。
※朝茶:風炉の時期に、夏の早朝に催される茶事

着始めの頃は身体に沿わず広がってしまう感じが強いですが、洗ったり、何年か着ているうちに身体に沿うように馴染んできます。それまでは、身体に添うような長襦袢との相性はあまり良くありません。


下着、半衿、足袋の洗濯は欠かさず、
シーズン終わりには、着物・襦袢の汗抜きをしておきましょう。

八千代の着物


絹紅梅+紗紬八寸

とにかく軽い。ご覧になられた方から「すごく涼しそうね」と言っていただけるので、着ているこちらもより涼しく感じます。
洗濯はシーズンオフに汗抜き丸洗いに出しています。


綿麻ゆかた


暑がりの方にとっては近頃の夏の暑さは尋常ではありません。
意外に思われるかも知れませんが、ゆかたの定番綿コーマは暑いです。
当店では、綿よりハリが長持ちし、汗をかいても肌に張り付きにくい綿麻をお薦めしています。
当店では、綿より涼しい素材、麻や麻混のゆかたや夏着物をお薦めしてきました。
是非一度その涼しさ、肌触りをお試し下さい。

綿麻は綿の肌触りの良さと麻のハリが涼やかな雰囲気を醸しだします。
身体を抜ける風も綿より多めに感じます。

一般的にの麻や綿麻生地で注意したいのは生地の厚さと色です。
生地があまりに薄いものや色が淡いものは透ける危険が大です。下着は必ず着ましょう。

注染ゆかた
注染は布に模様を染める伝統的技法のひとつです。布に型紙で染めない部分に糊を付け、乾燥後に染める部分に土手を作り、その土手の内側に染料を注いで布を染める伝統的な染め技法で、一度に多色を使って染めることができます。染料は布の下側に抜けるため、布の芯まで染まり、裏表なく柄が鮮やかで色褪せしにくいことが特徴です。
三勝染


雪花絞り綿麻ゆかた
有松絞りの絞り技術の一種。
一時的な復活に終わるかと思っていた「雪花絞り」は、どうやらゆかたの定番絞りとして認知されたようです。
万華鏡のような綺麗な文様は、白生地を小さく折りたたんで型で押さえた後、周辺を染める「板締め」技法で生まれる模様です。
☚藤井絞りの綿麻雪花絞り