趣味のきもの 竹うち:加賀友禅・牛首紬・印傳

花嫁暖簾

花嫁暖簾とは、幕末、明治時代から伝わる、加賀藩の加賀・能登・越中で始まった婚礼の風習の一つで、
嫁入りの時に嫁ぎ先の仏間に掛けられ、花嫁がくぐるのれんです。

加賀友禅花嫁暖簾


現在では、結婚式、披露宴を自宅で行うことは希で、ホテルや、結婚式場、料亭などで行われるようになりましたが、
結婚式当日、花嫁は色打掛けで自宅を出、婚家の玄関にて「合わせ水」を飲み
控え室で色打掛から白無垢に着替えた後、「お手引き」の子供に引かれ「花嫁のれん」をくぐり、仏間へ
「仏壇参り」の後、色打掛けに着替え直して式場へ向かうという伝統的な風習を取り入れた結婚式も健在です。

その後この暖簾は、お祭りや家庭内の慶事の際に室礼(しつらい)の一部として活用されます。
現在都会にお住まいのご家族でも、お祝い事のある日にはタペストリーのように壁に飾られる方もいらっしゃいます。


✽合わせ水:花嫁が花婿の家に着いた時、竹筒に入れてきた生家の水と婚家の水を「カラワケ」といいう器に注ぎ一口飲んだ後、仲人夫人がその器を地面に打ち付けて割る儀式のことを「合わせ水」と言います。ひとつに注いだ水を分けることができないように、花嫁が結婚後の生活に馴染み、両家の幸せを願う儀式です。

✽花嫁暖簾:石川県加賀地方・能登地方、富山県西部に伝わる花嫁道具です。
娘の幸せを託して、生家の紋を染め抜き、両親から贈られたのが花嫁暖簾です。
婚礼の一週間ほど前から婚家の仏間にかけ、結婚式の当日花嫁がのれんをくぐります。
花車、鴛鴦、鶴亀、孔雀、尉と姥などのおめでたい柄が加賀友禅で染められています。

✽仏壇参り:北陸一円で広く受け継がれているしきたりです。合わせ水の儀の後、白無垢の衣装を纏った花嫁が花婿の家の仏壇と神棚にお参りして、婚家の先祖に礼拝をし、家族の一員となる心構えを表します。