加賀友禅・牛首紬・印傳
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訪問着

訪問着は仮絵羽にした形で、衣桁にかかっていることが多く、広げた時、
一枚のキャンバスのように大きく柄が構成されています。
(縫い目に関係なく構図がとられる場合がほとんどです。)
八掛は表地と同生地の共八掛で表地の柄に関連した柄が描かれているものが殆どです。

加賀友禅 訪問着と付下げ訪問着


お召しになるシーンにより柄付けは大分違ってきます。

披露宴や、華やかなパーティーなどでは、大人の振袖とも言われる豪華な柄付けの訪問着が好まれています。

学校や神社関係等での家庭内の祝いごとには控えめな柄付けの訪問着や、付下げ訪問着が好まれます。

訪問着の紋
30年くらい前までは、訪問着には三ツ紋か一ツ紋を入れるお客様が多くいらっしゃいました。
しかし加賀友禅の本格的な柄付けの訪問着は、背縫いの紋の位置や外袖の紋の位置やごく近くにも柄が描かれていることが多いので、無理に紋を入れると煩雑な印象になり、柄とのバランスもよくないので最近では入れないお客様のほうが多くなりました。
最近では加賀友禅に限らず、本格的な柄付けの訪問着に紋をお入れになるお客様は減っています。

八千代の着物

藤村建雄作加賀染訪問着(袷)

仕立てる前には、地色の藤色がかったピンクが少し地味かなと気になりましたが、仕立て上がってみると白の小花との対比が効いていて思ったより地味でもありませんでした。勉強不足でした。

加賀友禅では白を胡粉で表すことが多く、胡粉がカビると黄変し、取れにくいので湿気や汗に注意してカビを生やさないよう気を付けています。
(着用後はしっかり湿気を抜き、箪笥にしまう時には防カビ、調湿効果のある「そうび」の有効期限に気を付けています。)

夏の 訪問着


楊柳地の単衣用訪問着や絽の薄物もあります。

八千代の着物

大久保謙一作加賀染訪問着(絽)

訪問着も夏物となると作品数が少なかったので、当店でアイデアを出して新しく描いて頂いた大久保謙一氏作の絽訪問着です。

広い会場で着る夏物なので、柄嵩、色数ともに考えることが多く、仕上がるまでに半年位かかりました。
出来上がった作品にどうこう言えても、創り出すって大変だなと再認識しました。

付下げ

付下げは三丈物の生地で出来ており、反物のまま巻かれて売られています。
袷にお仕立てになるには別八掛が必要です。

付下げ訪問着など種類により、一部縫い目を渡って柄が繋がる付下げもあります。
柄は飛び柄であったり、小さくまとめられた柄が描かれていることが多いです。
仕立てれば柄は逆さにはならず、裾、袖、胸、肩など各要所に上手く出るようになっています。

八千代の着物

加賀友禅付下げ(袷)
+佐竹機業店袋帯

付下げや小紋に袋帯を締める時は「佐竹機業店」のこの袋帯をよく締めています。
色合い、柄も好きで格が高すぎず付下げに合わせやすく、どの付下げにも締めます(笑

付下げの定義の一説に、
「小紋の技術が発展し、仕立てた時に柄が全て上向きになるようにした着尺が作られるようになり、
太平洋戦争中に華やかな柄付けの絵羽模様の訪問着が禁制品となりその代用品として定着し、
戦後略礼装として一般的に着られるようになった。」
という説があります。

付下げの推移

① 付下げ小紋

付下げの原型が考案された時点では
「柄が全て上を向くように工夫された
おしゃれな着尺」にすぎませんでした。

②(一般的な)付け下げ

太平洋戦争中に絵羽模様の訪問着が禁制品となり、その代用品として着られるように
無地場の多い飛び柄になりました。

③「付下げ訪問着」

戦後付下げは、柄付けの豪華さを競うようになり、一部縫い目を渡って柄が繋がるように考えられた「付下げ訪問着」が生まれました。

お茶席用 加賀友禅 付下げ


当店では上図の②に当たる本来の付下げを、ご自身もお茶をなさる女流作家さん達に、
「茶席で自分が着たい着物」ということで、リーズナブルな価格設定で作っていただいています。